ジュマ・ネット
ジュマ・ネット チッタゴン丘陵問題とは ジュマ・ネットの活動 会員になってください
     

日本政府のバングラデシュ国別援助計画への要請書
を、2005年2月17日に提出しました。

2005年4月16日更新
 日本政府は、チッタゴン丘陵地帯の開発事業には、まだまだ本格的に乗り出していない状況ながら、2004年度にUNDPのチッタゴン丘陵地帯における人材開発事業、BRACの行う保健支援事業に一部支援を内定しています。今後、日本政府や開発事業の関わりが増えることで、よりこの地域に日本政府が関心を持つこと、さらに平和構築に対して積極的に発言していくことを、ジュマ・ネットとしても望んでいます。また日本人である我々ができる重要なひとつの役割と思っています。
 
  実は政府の行うODA支援においては、「国別援助計画」という5年ほどの支援国へのODA支援内容の計画を立案し、それにそって毎年の具体的な支援を進めるといった方針があります。バングラデシュはすでにそれを作って支援活動にあたっていたのですが、2005年度は次期バングラデシュ国別援助計画を作成する時期にあたっています。
 ジュマ・ネットとしては、日本政府のバングラデシュ国別援助計画の中に、明確にチッタゴン丘陵地帯の課題を書き込むべく、以下のような要請書を2005年2月17日、在バングラデシュ日本大使館の大使にお渡ししました。
  積極的なチッタゴン丘陵地帯の課題への日本政府の関与を期待します。

ジュマ・ネット 代表 下澤嶽


バングラデシュ 国別援助計画 要請趣旨

 

 バングラデシュには 45 民族、約 250 万人存在すると言われています。しかし、バングラデシュでは、彼らは国内では差別の対象であり、その人権は脅かされ続けてきました。バングラデシュ政府はこれまで、チッタゴン丘陵における先住民族に対して、紛争中は数多くの人権侵害、文化の破壊、土地の収奪、虐殺を行ってきました。 1997 年度の和平協定後、表向きの紛争はなくなりましたが、和平協定のほとんどが実施にいたらず、以前の同様の抑圧と環境がまだ続いており、日に日にその状況は悪い方向に向かっています。
  紛争が沈静化した後、 UNDP を始めとする各国の ODA 機関は、和平協定後のチッタゴン丘陵に様々な形で開発事業にかかわってきました。特に 2002 年からは UNDP の開発支援のイニシャティブが活性化し、先住民族の立場を擁護し、和平協定の内容に沿った開発事業の推進が進んでいます。また EU 、 DANIDA 、オランダ、アジア開発銀行、ユニセフ、 WFP 、 WHO などのプロジェクトも動いております。また、バングラデシュの LCG においてもサブ・グループとして「チッタゴン丘陵地帯グループ」が組織され、 17 の機関がそこに加盟しています。日本政府のそのひとつです。
  このように開発機関が先住民族の立場から開発を考え、和平協定の実現を訴えることは、これまでになかったことです。ようやくこの課題も、公然とテーマとすることができる時代となってきた証だと思います。
  私どもジュマ・ネットは日本人とジュマ人で構成する、バングラデシュ、チッタゴン丘陵地帯の平和と人権を守るために活動する NGO です。

  以下の点を、日本政府の ODA における、新規バングラデシュ国別援助計画の内容に加え、明記していただけるよう要請します。ぜひ前向きな検討をよろしくお願いします。

 

  • 日本政府は、長く続いた紛争のため開発の恩恵を受けられなかったチッタゴン
      丘陵地帯の先住民族を対象とした開発に傾注する。しかしその場合、先住民族
      の文化、言語、生活形態、これまでの歴史を尊重し、彼らが自らのアイデンティ
      ティを傷つけることなく開発の恩恵を受けられるような配慮を十分する。開発によ
      ってベンガル人社会との対立を深めるものであってはならない。

  • 1997 年にバングラデシュ政府と先住民族の政党である Parbattya Chattagram
      Jana Samhati Samiti(Chittagong 丘陵人民連帯連合協会 以下: PCJSS) との
      間に和平協定が結ばれた。日本政府の ODA 支援活動が、この和平協定の基
      本原則と条件を守り、実現していない協定内容を促進する働きを行う。

  • チッタゴン丘陵地帯の開発を本格的に実施するに先立って、日本政府の活動
      方針と手法を明確にするための調査活動を実施する。
  • 以上